すでに投資済みで回収できないお金や時間は埋没費用です

成功の秘訣に、「成功するまでやり続ける」というのがありますね。

しかし、

「せっかくここまでやってきたんだから」

ということだけで判断することはとても危険です。

ダム工事などの公共事業が一旦始まってしまうととまず中止にならないのと同じ。

成功するまでやり続ける強靭な精神力をはぐくむ前に、知っておかなければならない経済原則が「サンクコスト(埋没費用)」です。

もったいない精神は時に判断を鈍らせる要因となります

飲食店の飲み放題・食べ放題プランとかで、元を取ろうとして飲み過ぎたり食べ過ぎたりした経験、ありませんか?

もったいない精神はとても大切なのですが、そればかりにとらわれすぎると本来の目的から外れてしまいます。

料金を気にせず飲食できるのがこのプランのよいところであって、食べ過ぎ飲み過ぎで健康を害していては本末転倒。ってゆうか、

どんだけ飲んで食っても支払ったお金は戻ってこないんだよ

ということ。

つまり、飲み放題プラン頼みました、食べ始めました、ほろ酔い気分になりました、おなかも満たされてきました、、、。

そうなったときに、

  1. 時間もまだ余っているからもったいない精神で追加注文するか
  2. いや、十分満足したからこれでおわりにするか

という判断をしなければならない。どちらが自分にとって得なのか・・・。

その意思決定をするときに、すでに支払ったプラン料金はどちらを選んでも回収できないので判断には無関係ですね。これがサンクコスト(埋没費用)という考え方。表面に出てこない、考慮する必要がない、という意味での埋没です。

ダム建設工事も事業運営も、やりはじめたら終わるまでやる?

ダムの建設工事などもそうですね。

着工から何十年も経った現在に、その建設を続けるのか、それとも建設を中止するのか。

その判断をするときに考えるべき事項は、

  1. いまから完成までにかかる費用と利益の見込み
  2. ダム以外で治水対策をする場合にかかる費用と利益の見込み

を比較すべきであって、これまで何十年とかけてきた労力とか時間とか費用とかは、まったく判断材料にはならないはずなのです。

なのに、せっかくここまでお金も時間もかけてきたんだから続けよう!というのはいけません。

事業運営でも同じです。過去に行った投資(設備投資、新製品、新企画、プロジェクト等)から撤退がなかなかできないのは、このサンクコスト(埋没費用)をどうしても頭から切り離すことができないからなんですね。

過去を捨てる勇気が求められるのです。

特に起業や新規事業については撤退基準を明確に

ところが、この「捨てる」っていうことがなかなかできないんですね・・。

でも、「捨てる」ことができないというのが人間の性なのだとすれば、もうそれは仕方がない。

だからこそ、起業や新規事業については撤退基準を設けておかないと、成果が出るかどうかわからないようなことを延々とやり続けることになってしまうのですね。アリ地獄みたいなものです。

個人事業や中小零細企業は、捨てないと次へ進むことができませんから、その意味では、捨てても次チャレンジできるように、投資する前に準備しておくことが必要。

「俺は絶対、成功するまでやり続けるんだ!」という根性論だけで起業するのはビジネスとはいえません、ギャンブルです。

投資を始める前から、撤退基準を設定しておく。撤退費用も含めて投資の採算を計算する。

撤退の判断時にはサンクコスト(埋没費用)は考慮しないで、冷静に判断する。

こういうことでしょうか。

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勝野 弘志

勝野 弘志

機械オンチ・戦略ニガテ・数字キライな女性起業家向けにビジネルモデル作り個別コンサルティングを提供。法人化など次のステップに進みたいと願う女性起業家から好評を得ている。